AWS、自然言語で BI 操作ができる Amazon QuickSight Q を正式リリース。日本語は未対応

投稿: 2021年09月27日
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Amazon Web Services(AWS) は英語などの自然言語で BI チャートの絞り込み応答などができる「Amazon QuickSight Q」の一般提供を開始したことを発表しました。

Amazon QuickSight Q is now generally available
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2021/09/amazon-quicksight-q-generally-available/open_in_new
  • AWS の BIサービスである Amazon QuickSight に自然言語応答できる Amazon QuickSight Q という機能が正式リリース(GA) された
  • 使用できる自然言語は現時点では英語のみ
  • 利用には Enterprise エディションの利用が必要。また、現時点では日本のリージョンでは未サポート
  • 他BIツール/BIサービスでも以前から自然言語対応機能を提供
  • クラウドBIサービス Amazon QuickSight の新しい「自然言語」を使った機能

    Amazon QuickSight は AWS が提供するクラウドベースの BIサービスで、一般的な BIツールが備える、 グラフ(棒グラフや円グラフ等) 表示や各種データソースに格納されたデータへのアクセス、データの編集・整形支援の機能は以前から提供していました。
    Amazon QuickSight Q は AWS の年次イベントである re:Invent 2020 で発表されプレビュー機能として提供されていましたが、今回一般提供(GA) 開始となりました。
    Amazon QuickSight Q は Amazon QuickSight の新しい機能の1つで、「今日の売上は?」といった形でテキスト入力することで適切なグラフが表示されます。

    問いかけに応じて適切なグラフ形式でデータを表示

     公式サイトopen_in_new で実際の操作イメージが紹介されています。
    例えば「売上は?(show me sales?)」「今月の売上は?(show me sales this month?)」と Amazon QuickSight 画面上部のテキストボックスうで入力すると『売上金額』が自動で表示されます。

    画像_2021-09-27_1.jpg

    その後、「セグメントごとの今月の売上は?(show me sales this month by segment?)」と条件を追加すると横棒グラフに自動的に置き換わり、セグメント(事業規模) に応じた売上金額がグラフ表示されます。

    画像_2021-09-27_2.jpg

    日本語は未対応。利用可能な自然言語は英語のみ。利用はその他前提事項あり

    これが発展すれば、現状よりも BIツールを使える対象層が広がることは期待できますが、残念ながら現時点では対応言語は英語のみで、日本語には対応していません。

    Supported Languages – We are launching with question support in English.

    https://aws.amazon.com/blogs/aws/amazon-quicksight-q-business-intelligence-using-natural-language-questions/open_in_new

    また、Amazon QuickSight Q の対応リージョンはバージニア、オハイオ、オレゴン、アイルランド、ロンドンの英語圏にあるリージョンとフランクフルトのみになっています。 日本のリージョンではまだ利用できないとのことです。

    日本のリージョンに展開しても「日本語」に対応しないと殆どのユーザーは利用しないと思いますので、いつかは分かりませんが日本語対応を気長に待つしかなさそうです。
    Amazon QuickSight には Standard エディションと Enterprise エディションがあり、Enterprise エディションの方が料金が高い分 追加で利用可能な機能が複数存在します。
    Amazon QuickSight Q も Enterprise エディション用の機能になっているので試しに使ってみるにも注意が必要です。

    他 BIツール/BIサービスでも以前から自然言語対応機能を提供。8年前に提供開始した Power BI Q&A でも正式サポートは まだ英語のみ

    BIを自然言語で操作するというのは Tableau でもできた気がするな、と思って調べてみると 2018年11月に同様の機能をリリースしていたようです。
    Ask Data: Simplifying analytics with natural languageopen_in_new

    Microsoft の Power BI でも同様の機能が「Power BI Q&A」という名前で提供されており、こちらは8年前の 2013年に12月にリリースされていました。
    利用可能な自然言語は English と Spanish で Spanish については現時点でプレビュー提供とのことです。
    Live Now! Q&A with your Dataopen_in_new

    特筆すべきポイントとしては、2013年から提供されている Power BI Q&A でも、自然言語として「English」しかサポートしていないことでしょう。 現状プレビュー機能としてスペイン語(Spanish) が利用可能なようですが、それでも 2言語です。

    BIツールベンダーの立場になると、これらの言語追加は想定利用ユーザー数などを基に開発(投資) するかどうか判断されると思いますので、話者の人口比を考えると、 米国ITベンダーが BIツールの自然言語対応機能で日本語対応するのは(今後も)かなり難しい状況のように思えます。