Amazon EKS(Elastic Kubernetes Service) Anywhere が正式リリース。Kubernetes クラスターを自社サーバーで実行可能に

投稿: 2021年09月09日
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Amazon Web Services (AWS) は Amazon EKS Anywhere を正式リリースしたことを発表しました。(日本語open_in_new / 英語open_in_new)

Amazon EKS は、AWS 上で Kubernetes クラスターを実行できるサービスですが、クラスターの稼働先は当然のように AWS のクラウド上(もしくは AWS Outpost 上) である必要がありました。
今回正式リリースされた EKS Anywhere は Kubernetes クラスターの稼働先をオンプレミスの自社サーバー上でも許可するものになっています。

「AWS のサービスをオンプレで動かす」というのはいまいちピンとこないものがありますが、EKS をオンプレ『でも』動かせるサービスにすると理解すれば納得がいきます。

大規模な Kubernetes クラスターや大規模なオンプレサーバーを既に保持する企業にとってみると、クラウドのサービスは利用したいが、ゼロイチ(AWS に全て載せるか、オンプレ維持か) は選択肢としては厳しいものがあります。
そのような企業からすると、オンプレの資産を持ちながらクラウドサービスを利用するというのは現実解になる企業もありそうです。

物理サーバー環境か VMWare vSphere 環境で稼働。AWS からのサポートが必要なら Enterprise サポート+特別なサブスクリプション要

オンプレミス側で Kubernetes クラスターを動かす環境は、x86_64 のベアメタル(物理) サーバーか VMWare vSphere (6.5 以降) が対象になっています。

また、オンプレミスのユーザー側で管理するサーバーで Kubernetes クラスターが動くことになるため、運用管理の責任がユーザーに発生します。
その上で、EKS Anywhere のサポートを AWS から受けるためには、Enterprise レベルのサポート契約を結んだ上で、EKS Anywhere 専用のサポートサブスクリプションを購入する必要があるようです。
1クラスターあたり年間数百万円かかるようなので、AWSからのサポートまで受けるなら、かなりの規模感で Kubernetes と AWS を使っている企業が対象になりそうです。

3大パブリッククラウドの Kubernetes サービスが出揃う

EKS Anywhere と同様のサービスを Microsoft Azure、Google Cloud は既に提供しています。
Azure は Azure Arc として、Google Cloud は Anthos として提供されています。EKS Anywhere の提供は競合対応という面も強そうです。
技術的な複雑さの増加を考えると、国内でハイブリッド Kubernetes のサービスが必要な企業は非常に少ないと思われますが、一部のハマるユーザー(大規模な Kubernetes クラスターを運用している企業) はクラウドベンダーからすると非常に重要な顧客だと思いますので、他社に逃げられまいとサービス強化されているのかもしれません。

Amazon EKS Anywhere サイト
https://aws.amazon.com/jp/eks/eks-anywhere/open_in_new
Amazon EKS Anywhere サポート サブスクリプション料金
https://aws.amazon.com/jp/eks/eks-anywhere/pricingopen_in_new