2021年時点での国内 IT業界の現在地 [IT人口偏]

投稿: 2021年10月19日
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2009年から毎年発行されていた「IT人材白書」ですが、今年は「AI白書」と統合され、『DX白書』という名前で公開されました。 公開された内容から 2021年時点での IT業界の状況を幾つかに分けて整理したいと思います。まずは定量的な人口から。

DX白書2021
https://www.ipa.go.jp/ikc/publish/dx_hakusho.htmlopen_in_new
  • 国内 IT企業のIT人材(推計) は去年から約5万人増加して 100万人超え
  • 国内ユーザー企業の IT人材(推計) も1割以上増加
  • 世界全体のソフトウェア開発者の人口は約2450万人
  • 国内 IT企業のIT人材(推計) は去年から約5万人増加して 100万人超え

    まずは、IT業界全体の数字から。次の2つは去年(2020) と今年(2021) の IT企業の従業員数と「IT人材」の推計値で、 差分を見ると IT人材が約96万人から 101万人と、5万人ほど増加しています。
    去年のものは 2020/1/24 ~ 3/2、今年のものは 2021/2/25 までアンケート調査が実施されていたようなので、 おおむね去年のものはコロナ禍前、今年のものはコロナ禍後(中) と言えます。 人口減+コロナ禍でもIT業界は大きくなっており、中でも、組み込みソフトウェアと受託開発が伸びています。

    出典: IT人材白書2020 図表1-2-2 Copyright 2020 IPA
    画像_2021-10-18_2.jpg

    出典: DX白書2021 図表32-5 Copyright 2021 IPA
    画像_2021-10-18_1.jpg

    国内ユーザー企業の IT人材(推計) も1割以上増加
    それでも 75%が IT企業勤務。ユーザー企業は全体の25% (4人に1人)

    次の2つの表はユーザー企業側の IT人材の去年との人数比です。ユーザー企業側は ITに関わる人の定義がブレやすいので IT企業の数字に比べると精度は低いかもしれませんが、 それでも総じて増加しているのは間違いないようです。総数は 29万4千人から32万1千人と、約1割 伸びています。

    リモートワーク環境の構築やグループウェアの導入・拡充は多くの企業で行われたと思うので、その要因もあったかもしれません。

    割合で見ると IT企業よりもユーザー企業の人数増が大きかったことになりますが、それでも国内IT人材の 75%は IT企業に属しており、 ユーザー企業で働くIT人材は 4人に1人、ということになります。

    出典: IT人材白書2020 図表1-2-4 Copyright 2020 IPA
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    出典: DX白書2021 図表32-3 Copyright 2021 IPA
    画像_2021-10-18_3.jpg

    世界全体のソフトウェア開発者の人口は約2450万人

    データ提供サービス企業である Statista によると 2020年時点で世界のソフトウェア開発者の人口は 約2450万人となっています。IPAが出している「IT人材」の定義は広く、Statista が定義するソフトウェア開発者の定義の方が領域が狭いため、 実際に世界で ITに関わる人はもっと多くなると思いますが、日本のIT業界の人口は世界の約4%(かそれ以下) といえそうです。

    日本と世界の増加ペースは今のところだいたい同じですが、労働人口自体が減っている日本はどこかで頭打ち(流入よりも流出が大きくなる) になるでしょうから、 数年後のどこかで次のターニングポイントを迎えるのかが注目です。(未経験の流入をどこまで増やしつづけられるか)

    *Statista の埋め込み機能を使って表示
    Statistic: Number of software developers worldwide in 2018 to 2024 (in millions) | Statista
    Number of software developers worldwide in 2018 to 2024
    https://www.statista.com/statistics/627312/worldwide-developer-population/open_in_new
    DX白書は内容は去年の2冊を足した内容でボリュームも大きくなり、去年のものと比較してみると、かなり読みにくくなりました。 ただ、シンプルにグラフと説明が並んでいた資料と比較すると「(細かいことは置いといて)米国よりも遅れてますよ役員達」というメッセージは伝えやすい内容なのかもしれません。
    『エグゼクティブサマリー』として本文14ページの資料を出したのもそういう意図に感じます。